リーガルローファー ★ビジネスにもカジュアルにも
リーガルのローファーと言うとどういうイメージですか?
僕はどうも高校生の学生靴のイメージが強く避けていました。
実際、僕らの高校時代はリーガルのローファー多かったです。
(今の高校生はハルタが多いようですが・・・)
実は今年の始めに数10年ぶりにローファーを購入しました。
春になったら履こうと思っていたらこのコロナで在宅勤務になり全く履かないまま10ヶ月以上が過ぎてしまいました。
今回はまだ履いていないのですがリーガルローファーのご紹介です。
ローファー
改めて説明するまでも無いのですが、紐無しのスリップオンタイプの靴をさします。
冒頭に申し上げたように今は高校生の通学靴のイメージですね。
U字形のモカステッチが特徴です。
最初に流行したのは1920年代の英国、その後アメリカで大流行します。
G.H.BASS Weejuns
アメリカでローファーは流行させたのが靴メーカーG.H.BASS社。
1936年に生まれたのが同社の「Weejuns」(ウィージャンズ)、ノルウェーのスリッパータイプのモカシンがベースとなったそうです。
この靴はアメリカで大流行し、アイビー・ルックの足元を飾るアイテムとして日本でも流行しました。
Weejunsの中でも定番は「LOGAN」。
アイビー・ルックとG.H.BASS
1950年代、アイビー・リーグに所属する各校の学生たちのマストアイテムとなったのが、G.H.BASSのウィージャンズ。ローファーの元祖であり、当時の学生たちが1セント硬貨(ペニー)をアッパー(甲部分)のベルト飾りの穴に入れたことで、ペニーローファー(コインローファー)という名称が生まれたとされている。日本では1960年代にヴァンヂャケットが輸入販売したことで、爆発的な人気を獲得。“アイビー・ルックの靴=G.H.BASS”となった。出典:G.H.Bass ホームページより
リーガルのローファー
アメリカのIVYルックの足元を飾ったのがG.H.BassのLOGANなら日本はリーガルのローファーでしょう。
日本のアイビーブームを牽引したVANジャケットとリーガルがコラボレーションしたVAN REGALの影響は大きかったと思います。
当時の若者誰もがVANジャケットのアイビールックとVAN REGALの足元に憧れました。
ペニーローファー(コインローファー)
当時のVAN REGALのローファーもこのタイプです。
特徴はサドル部分の切れ込み。
そこに1セント硬貨をさしこんだことからペニーローファー(別名コインローファー)と呼ばれています。
ビーフロール
ビーフロールとはストラップ部分を紐でステッチに待ちつけたもの。
ペニーローファーの中でも特にカジュアル感が強くなりますね。
リーガルペニーローファーおすすめ
REGAL 2177N
リーガルの定番ローファーと言えば必ず最初に挙がるのがこの靴。
高校生の時に履いた方も多いと思います。
この靴の影響でローファー=ビーフロールと思っている方も多いかも知れません。
この靴の特徴はなんと言っても、いつでも手に入る安心感。
これは以前ご紹介した2504にも言えることです。
僕はこれを「リーガルの良心」と表現しています。
2504にも通じるのですが、ガラスレザー+ゴム底+グッドイヤーウェルテッドの組み合わせで丈夫で長持ち、しかもお手入れも簡単。
(不要と言っているわけではありませんのでお間違えの無いように)
サラリーマンや学生のようにヘビーローテーションにも応えてくれます。
そんな訳で僕は、2177をリーガルローファーのイチ押しとさせていただきます。
リーガルW19B
僕の保有するローファーがこちら。(残念ながら廃番になってしまったようです)
リーガルのインペリアルグレードのローファーになります。
インペリアルグレードにふさわしく、アウトソールは革。
アッパーはかなり細かいシボが入ったレザー。
ガラスレザーよりは少々気を遣う必要があります。
製法はマッケイで革底と相まって歩きやすいと思います。
((_ _)まだ歩いていません)
・上から
所謂ビーフロールペニーローファーですね。
ブラウンのシボ革なので落ち着いた雰囲気です。
これなら学生靴には見えないでしょう。
・インソール
インソールのアップです。
古い人間なのか、リーガルはこのマークが好きです。
インペリアルグレードの刻印も良いですね。
・ライニング
ライニングは革です。
つま先革は布張りのモデルもありますが、こちらはすべて革張りです。
さすがインペリアルグレードですね。
・アッパー
アップにするとシボが判りますね。
・トゥ
先端部は縦に縫い目がありません。
これは1枚革で作られていることを示しています。
定番の2177とは雰囲気が違う要因にもなっています
・ソール
革底です。
以前ご紹介したように、革底の靴はトゥスチールとハーフラバーで耐候性と耐久性をアップするようにしています。
この加工は新品の状態でしたほうが効果が高いと言います。
僕も買ってすぐに加工しました。
トゥスチールは靴の色に合わせて真鍮を使っています。
ゴールドメッキとは異なりますのですり減ってもこの色のままです。
こちらは以前ご紹介した神匠と同じタイプになります。
・シール
このシール、剥がしていない靴を見かけるときがあります。
履く前には剥がしましょう。靴底もですよ。
新品感を出すため写真撮影時にはシールが付いていましたがこの後、すぐに剥がしました。
おすすめのプレメンテ方法
大切な革靴ですので、下ろす前にプレメンテナンスをします。
以前にも紹介しましたので今回は、簡単にご説明します。
革靴は仕上げの段階でクリームが塗られてていますが、流通している間にクリームは劣化します。
まだどのようなクリームが塗られていたのかも判りませんので自分の環境に馴染ますためにもプレメンテでリセットしてからお付き合いします。
僕のやり方を紹介します。
①シューツリーの挿入
靴のメンテナンス及び保管の基本のキ、シューツリーです。
これを入れることから始めます。
②ホコリ落とし
これも基本ですね。
革靴のメンテナンスと言うとすぐにクリーナーとか靴クリームの話題になりますが、僕は一番大切なのはブラッシングだと考えています。
その中でもとくにホコリ落としのブラッシングが一番重要です。
ホコリ落としは柔らかな馬毛ブラシを使用します。
今回は新品の靴なので軽く払うだけで良いと思います。
もちろん、家の中でホコリまみれになっていたらきっちりホコリを払って下さい。
③古いクリームの除去
出荷段階で塗られたクリームを除去します。
除去にはステインリムーバが良いでしょう。
直接靴には付けず、少量をウェスに付けて軽く拭き取ります。
力を入れてこすったり、ステインリムーバを付けすぎてはダメですよ。
僕はウェスの代わりに使い捨てのペーパータオルを利用しています。
新品の靴でもこの位、古いクリームが除去できます。
④保湿
ステインリムーバでクリームが取れましたので保湿の為に、デリケートクリームを塗ります。
時間が無い場合や、面倒な場合はこの工程を飛ばして次の靴クリームの工程に進んでも良いでしょう。
但し、この場合に使うクリームは水分の多い乳化性クリームをおすすめします。(普通の靴クリームです)
例えば「サフィールノワールクレム1925」などは油性なので保湿せずに作業することはおすすめ出来ません。
⑤靴クリーム
艶が無くなっていると思いますので靴クリームで仕上げます。
お好きな物で良いでしょう。
今回の靴はブラウンでさらに新品なので補色はせず、ニュートラルで仕上げました。
靴クリームは少なすぎる位が丁度良い量です。
これをペネトレイトブラシにつけて靴に塗り込みます。
⑥ブラッシング
こちらは仕上げのブラッシング。
少々堅めの豚毛ブラシもしくは化繊ブラシを使用します。
靴のメンテナンスで一番時間を掛ける工程です。
しっかりブラッシングすることで余分なクリームを落とします。
ブラッシングだけでかなり艶が出るはずです。
ブラッシング比較。左がbefore、右がafter。
ちょっとわかりにくいですね。
⑦余分なクリーム落とし
ブラッシングだけでは落ちきれなかったクリームをウェスで拭き取ります。
磨くと言うより拭き取るイメージです。
⑧コバ保護
コバにマスタングペーストを塗り込み一晩放置します。
充分浸透させてから拭き取り、無職のワックスで仕上げます。
傷みやすいコバへの油分補給と保護が出来ます。
コバ部は地面に近いため、保湿より油分補給が良さそうです。
経験からマスタングペーストは浸透性が高くおすすめ。
⑨靴底
靴底はハーフラバーを貼ってあるのですが、一部革が露出している部分にもマスタングペーストを塗っておきます。
マスタングペーストは革ジャンや財布などに利用すると綺麗なエイジングを示します。
地面に直接接しない部分は綺麗な飴色にエイジングします。
⑩ライニング
デリケートクリームもしくはレザリアンローションで保湿と柔軟性を与えます。
レザリアンローションはカビ止め剤も入っていますので下駄箱などに靴を保管する方はこちらが良いかも知れません。
最後に
リーガルのローファー特集いかがでしたか?
スーツ意外でしたら、どんなスタイルにも似合う定番の革靴ですね。
大人が履きこなしていたら素敵な一足だと思います。
皆様の靴選びの参考になれば幸いです。
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