60年前のグランドセイコーを眺める|GSセカンド初期型 Cal.430の魅力

国産腕時計の最高峰として知られるグランドセイコー。
現在では世界的にも評価されるブランドですが、その歴史は1960年に誕生した初代グランドセイコーから始まります。
今回紹介するのは、その後継として登場したグランドセイコー セルフデータ。通称「GSセカンド」です。

私が所有しているのは、初期に製造されたCal.430搭載モデル。
すでに誕生から60年以上が経過していますが、今眺めても実に美しい時計です。

以前、このブログでは1970年代のセイコー タイプⅡを紹介しました。
今回は、そこからさらに時代をさかのぼり、日本の機械式腕時計が高精度を追求していた時代の一品を紹介したいと思います。

目次

グランドセイコー セカンドとは

1960年、セイコーは国産高級腕時計の歴史に残る初代グランドセイコーを発売しました。
その後継として1963年末頃に登場したのが、今回紹介するグランドセイコー セルフデータです。
初代にはなかった日付表示機能を備え、ステンレス製ケースを採用。高精度を追求するだけでなく、日常での使いやすさも考慮されたモデルでした。

GSセカンドには製造時期によっていくつかの仕様が存在しますが、私の所有個体は初期のCal.430を搭載しています。
35石の手巻き式ムーブメントで、文字盤にはChronometerの表記が残されています。
現在のグランドセイコーとは少し違った、初期モデルならではの雰囲気が魅力です。

シンプルなのに見飽きない文字盤

グランドセイコー セカンド初期型 Cal.430の文字盤。Chronometer表記と星形マーク

この時計で最も気に入っているのが文字盤です。
12時位置にはSEIKOとChronometer、6時位置にはGrand Seikoの文字。

細身の針に、立体的なバーインデックス。派手な装飾があるわけではありませんが、文字盤全体のバランスがとても美しいと感じます。
特にインデックスは光の当たり方によって表情が変わり、写真で見るのと実物を眺めるのとでは、また違った印象があります。

そして、文字盤の下部には小さな星形のマーク。
一見すると見逃してしまいそうな部分ですが、当時の文字盤仕様を示すものです。

こうした細部にも、古い国産腕時計ならではの面白さがあります。
文字盤の仕様や初期型の特徴については、別記事で詳しく掘り下げたいと思います。

裏蓋にはグランドセイコーの獅子

グランドセイコー セカンド初期型の裏蓋に残る金色の獅子メダリオン

時計を裏返すと、そこには金色の獅子のメダリオン。
グランドセイコーを象徴する意匠です。

私の所有個体は、獅子の立体的な造形も比較的きれいに残っています。

普段は腕に着ければ見えなくなる部分ですが、裏蓋にまでこれだけの意匠が施されているところに、当時の高級時計らしさを感じます。

個人的には、この時代のGSの獅子メダリオンがとても好きです。

1960年代らしいケースの美しさ

グランドセイコー セカンド初期型 Cal.430のケース側面とラグの造形

現在のグランドセイコーと見比べると、ケースのデザインにも時代の違いを感じます。
GSセカンドのケースは、全体的に柔らかな曲線を持ちながら、ラグからケース側面へと続くラインが美しくまとめられています。

私の所有個体は、購入後もほとんど使用していないため、外装の状態は比較的良好です。
ケースについても、大きく研磨された形跡はないように思います。

60年以上前に作られた時計ですが、こうして眺めていると、古さよりもデザインの完成度の高さを感じます。

ときどき取り出して眺める楽しみ

このGSセカンドは、現在ほとんど腕に着けていません。
日常的に使用する時計というより、ときどき取り出して眺めることが中心です。

古い機械式時計は、最新のクォーツ時計やスマートウォッチのように便利なものではありません。
それでも、ゼンマイを動力源とする小さな機械の中に、当時の技術が詰め込まれていることを考えると、何とも言えない魅力を感じます。

以前紹介したセイコー タイプⅡもそうですが、私にとって古い腕時計は、単に時刻を確認するためだけの道具ではないようです。
その時計が作られた時代の技術やデザインを、現在でも実物として楽しめること。

それが、古時計の魅力なのかもしれません。

現在も楽しめるセイコーの機械式腕時計

今回紹介したGSセカンドは、60年以上前に製造された手巻き式の機械式時計です。
一方、現在もセイコーは、比較的手頃な価格で機械式時計を楽しめる「セイコー5」を展開しています。
当時のGSとは異なる現代の腕時計ですが、機械式時計に興味を持たれた方は、こちらもご覧になってみてください。

 

まとめ|60年を超えても色あせない国産腕時計

今回は、私が所有するグランドセイコー セカンドの初期型、Cal.430搭載モデルを紹介しました。
Chronometer表記の文字盤、端正なケースデザイン、そして裏蓋の獅子メダリオン。

60年以上前の時計ですが、現在の腕時計にはない独特の魅力があります。

最新の時計のような便利さはありませんが、ときどき取り出して眺めるだけでも楽しめる。

これからも大切にしていきたい、私のお気に入りの国産腕時計です。

次回は、GSセカンド初期型をもう少し詳しく

次回は、Chronometer表記の文字盤や小さな星形マーク、獅子メダリオンなど、初期型Cal.430に見られる特徴を実物写真とともに掘り下げていきます。
一見すると分からない、古い国産腕時計の奥深い世界を紹介したいと思います。

参考文献

今回の記事では、トンボ出版『国産腕時計 セイコー クラウン・クロノス・マーベル 増補版』を参考にしました。
現在は入手が難しく、中古品が高額で販売されている場合があります。購入を検討される際は、価格や書籍の状態をご確認ください。

 

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