宮城興業 オーダー靴「謹製誂靴」☆クロムエクセルのフルブローグ
僕は右と左で足の幅が異なるため、靴選びにはいつも苦労していました。
左足に合わせて購入すると右足のつらく、右足に合わせると左がかなり緩くなってしまいます。
このおかげで何足手放したことか・・・
コロンブスのシューストレッチャーを使って調整しているのですが、靴選びには頭を悩ませていました。
いっそオーダーをした方が満足出来るのでは?と検討をしたところパターンオーダーを利用することで比較的リーズナブルに靴を作れそうです。
ネットなどで調べると東立製靴のショーンハイトと宮城興業の謹製誂靴(きんせいちょうか)の評判が良さそうです。
どちらもリーガルを手掛けていることから技術力は確かでしょう。
実はトリッカーズ バートンの購入も検討していたのですが、ホームページに記載されているフルブローグのイメージがバートンに近いことから宮城興業にオーダーすることにしました。
こちらがトリッカーズ バートン。
エイコンと呼ばれる茶色が定番です。
こちらはグリーン。
今回お願いした靴はこちらをイメージしました。
宮城興業
創業は昭和16年、創業の地である宮城県が社名になっています。
現在は山形県の南陽市で営業をしています。
昭和44年に靴の聖地イギリスのノーサンプトンにあった靴メーカのバーカー社と技術提供しグッドイヤーウェルト製法を導入、同社の製造販売権も得ています。
現在の社長である高橋和義氏もノーサンプトンのバーカー社で1年の修行を積んだそうです。
2004年、高橋社長の発案で多品種小ロット生産のオーダーメイド靴「謹製誂靴」を発売。
100種類以上あるラストサンプルからユーザーのフィットするラストを選び、革の種類やデザインを選ぶシステムです。
フルオーダーと比較しはるかにリーズナブルに靴をオーダー出来ることから革靴好きに広まりました。
直営店では無く、全国の代理店(靴屋だけで無くスーツのセレクトショップも)で販売しているため比較的購入しやすいのも特徴です。
※こちらは、宮城興業のHP及びWEDGE Infinity「ノーサンプトン並みオーダーメード靴を低価格で提供 宮城興業の紳士靴」を参考にさせていただきました。
https://miyagikogyo.co.jp/
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/11117
謹製誂靴(きんせいちょうか)
前項にも書きましたが宮城興業のパターンオーダーシステムです。
使用するサンプルラスト(木型)は100種類以上、さらに「のせ革」で微調整することで最適なフィッテングが可能になります。
基本となるデザインはES、CS、MDの三種類。
ESはラウンド・トゥでビジネス向け、CSはチゼル・トゥでスタイリッシュなデザイン、MDはアメリカンな雰囲気となっています。
これらのデザインをベースにアッパーやソールのデザインや色を選ぶことが出来ます。
全国の代理店で注文出来ますので、宮城興業のホームページでお近くの店舗を見つけることが出来ると思います。
代理店は靴を専門に扱う靴屋さんとスーツがメインの洋服屋さんが並んでいます。
僕のように足の悩みを抱えている場合は、靴屋さんでオーダーした方が安心でしょう。
アッパーに用いる革などもオーダーを受ける店舗で用意するオリジナルの革を使うことも出来るようです。
オーダーした靴のご紹介
今回ご紹介する靴はMDをベースに作っていただきました。
MDはアメリカンな雰囲気を持つ「オブリックラスト」を採用しています。
オールデンのモディファイドラストに影響を受けたとの噂もありますがどうでしょうか。
宮城デンなどとも呼ばれているそうです。
確かに宮城興業ホームページのMDは伝助、伝次郎など「デン」を意識する名前が付けられています。
前置きが長くなりましたがご紹介です。
ベースはMD-11、フルブローグになります。
ブローグの装飾がトリッカーズのバートンに似ているため、英国カントリーの趣があります。
ちょっと冒険して色はレディメイドではあまり見かけないグリーンを選びました。
上から。こちらは室内撮影。
こちらは屋外撮影。
メダリオン。
横から。
アイレットが4つで表側に出ていることでカントリーな雰囲気が出ていると思います。
ソール部分はダブルソール、ストームウエルト、ダブル巻きとすることでボリューム感を出しました。
ソールは革底ですが、いつも通りハーフラバーとトゥスチールを取り付けています。
アッパーはクロムエクセルに素材変更してあります。
クロムエクセルは表面のみ染める「丘染め」です。
ブローグから革の芯の茶色が見えるため見る角度により靴の表情が異なって見えます。
このあたりは芯まで染めてあるトリッカーズとは異なった趣があります。
クロムエクセル
アッパーはクロムエクセルに変更しました。
オイルを多量に含んでいるため革を押すとその箇所のオイルが移動して逃げる「プルアップ」が起きます。
このため、革の表情の変化を楽しむことが出来ます。
1枚目が何もしていない状態、2枚目が革を後ろから押した状態です。
色が白っぽくなり、オイルが逃げているのがわかりますか?光の反射ではありませんよ。
サイズ感について。
右と左で足サイズ(幅)異なるためフィッティングに関してはいつも悩みの種でしたが、さすがにオーダー、バッチリです。
具体的には左は1E、右は2Eです。
自分では気がつきませんでしたが、左足は甲が少し厚いらしいです。
のせ革で調整していただきました。
シューツリー
純正のシューツリーは荒川産業のキングヤードだそうです。価格も税込み6380円と比較的リーズナブルです。
純正品でも良かったのですが、シューツリーの素材としてブナが好きですので純正は購入しませんでした。
余っている手持ちのシューツリーを合わせてみたのですが、サイズ感がいまいちでしたので新たに調達することにしました。
購入したのはこちら、コロンブスのシューツリー40( コロンブス CB2061シュートリー
)になります。
テンションも丁度良い感じです。
ちなみに同じ40でも個体差がかなりあります。
店頭に靴を持って行き店員さんにジャストサイズを探してもらいました。
シューキーパー コロンブス CB2061シュートリー (男性用) 1足分(2個入り) シューケア
リーガルウイングチップカントリー風
参考にリーガルのフルブローグカントリー風をご紹介します。
リーガルでは以前にW10BDJというフルブローグを発売していましたが現在は廃番になってしまいました。
現在(2020年2月)は15TRBHが一番近いようです。
アイレットが裏側に入り5つなので、よりビジネスよりになると思います。
[リーガル] メンズ 蒸れない靴 15TR ウィングチップ ビジネスシューズ 本革 日本製 15TRBH Made in Japan ブラウン 26.0cm
最後に
足の悩みから初めて靴のオーダーをしましたがとても満足度しています。
靴のフィッティングはもちろんですが、望み通りのデザインで靴が作れる醍醐味は一度味わってしまうと・・・。
今回お願いした宮城興業さんだけでなく東立製靴さんも同様のパターンオーダーを受け付けています。
靴好きの方は是非、トライしてみて下さい。
トゥスチール交換しました
新品で取り付けたトゥスチールが減ってきましたので交換しました。
レポートはこちら。
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