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インテグラDC2☆メンテナンス☆リアシートの錆対策

2022年8月9日

普段はカーペットに覆われているので気づきにくいかも知れませんが、インテグラDC2Rのリアシート背面にある鉄板は塗装が弱いせいか錆が出やすいと思います。
写真は新車から10年ほど経過した状態です。
放置しておくとひどいことになると思いますので早めの対策をお勧めします。
再塗装になりますが、カーペットに覆われる部分ですので素人作業でも問題無いでしょう。
お約束ですが自己責任でお願いします。

作業は大きく次のように進めます。最初にシートの取りはずし、次に分解して金属フレームだけの状態にします。そして錆取り、塗装と続きます。

シートの取りはずし

最初にカーペットを外します。
カーペットはクリップで留まっているので、内装はがしを利用して外しましょう。
車の作業では色々と利用しますのでお持ちでないなら持っていると便利です。
僕はプラスチック製のものと金属製のものを持っており状況により使い分けています。

次に背もたれの奥にクリップピン(U字のクリップ)が入っているのでそれを外します。
クリップピンは手では固くて外せませんのでプライヤーなどを利用して引き抜きます。
直接プライヤー挟むと傷が付いてしまうのでウェスなどを利用しましょう。

クリップピンが外れたらクリップピンのあった方向に背もたれをスライドさせると背もたれを外すことが出来ます。

リアシートの詳しい外し方はこちらの記事を参考にしてください。

 

シートの分解

ロックノブ(引っ張る部分)は反時計回りに回転をさせると外すことが出来ます。
ロックノブが外れるとロックカラー(ロックノブを止めている本体)は、内側から外すことが出来ます。

次にストライカーをロックする機構のロックカバーを外します。ネジ3個を外すだけです。
(写真はネジ2個を外した状態)
ロックカバーの下のロック機構は外す必要はありません。

ここまで来るとシート表皮を外すことが出来ます。
シート表皮はクリップで留まっているのでそれらすべてを外します。
クリップはプライヤーなどで広げながら外すと良いでしょう。
クリップすべてが表皮、内部パッドを外す事が出来ます。

こちらが外したシートのクッションと表皮。
クッションと表皮は付けたまま外す事が出来ます。

 

 

錆取り

シートを分解すると、見えない内側にもかなりさびが出ています。
外側よりもかなりひどい状況です。

 

これらのさびをしっかり落とします。
基本的にはワイヤーブラシを利用して落としますが、一部錆落とし剤も利用しています。


インパクトドライバーをお持ちなら、対応のブラシを使うとかなり効率的です。

隙間など工具で磨けない部分は錆落とし剤も有効です。

さびを完全に落とした状態がこちら。

 

塗装

塗装は基本的に下地処理、プラサフ、カラー塗装、クリア塗装の手順で行います。
見えない部分になりますので、仕上げの綺麗さは余り重要になりませんから素人塗装でも十分です。
ただし見えない部分になりますが、逆に後から確認出来ないのでしっかり作業します。

下地処理

塗料の密着性を上げるため、軽く耐水ペーパーで表面を研磨します。
研磨が終了したら研磨かすを取り除きます。
その後、シリコンオフなどを利用して脱脂処理を行います。
脱脂処理を行わないと次のプラサフの密着が不完全になる可能性があります。

プラサフ

プラサフとはカラーペイントと下地の密着性を上げるプライマーとペイントの発色性を上げるサーフェーサーの役割を持つ塗料です。
スプレー塗料の基本ですが厚塗りをせずに複数回に分けて下地が見えなくなるまで重ね塗りを行います。
プラサフが完成したら、耐水ペーパーで表面をなめらかに研磨します。
今回の箇所は見えない部分になりますのでそれほど気にしなくても良いと思います。

こちらがプラサフを塗装した直後。

 

カラー塗装/クリア塗装

カラー塗装はカーペットと同じ黒にしました。
こちらもプラサフと同様に重ね塗りを行います。

ここで終了しても良いのですが、カラー塗装保護の為、クリアを塗り重ねます。
クリアにはカラーペイントと同じアクリル系とより強固な2液混合のウレタン系があります。
今回はウレタンクリアを使用しました。

10年経過後

こちらが施工から約10年が経過した状態です。
錆は全く出ていません。

 

最後に

このように比較的簡単な作業で気になるの対策が可能です。
実はこの作業は10年ほど前(車齢10年位)に行ったものです。
錆はどんどん進行しますので、まだ何も対策をされていないなら早めの対策をお勧めします。
また中古車を購入する場合、この部分のチェックも忘れないようにしましょう。